八重歯について
投稿日:2020年7月21日
カテゴリ:スタッフブログ
こんにちは!歯科医師の高津です。
今回は八重歯(やえば)についてお話します。
みなさんも聞いたことがあるかもしれません。八重歯とは、上あごの前から3つ目の歯(犬歯といいます)が、前に出ている状態を指します。
日本人で八重歯の人はかわいらしいなどのイメージが持たれています。芸能人でも八重歯の人が多くて、その人達を真似て八重歯でない人が付け歯をしてまで八重歯にする人も中にはいらっしゃいます。
どうして前に出てしまうのかというと、まず、日本人の顎の大きさは欧米人と比べて小さく歯並びが乱れやすいです。そして歯が生える順番も、前から4つ目の歯(小臼歯といいます)の後に生えてくることが多く、綺麗に並ぶスペースがない為に前に出てしまいます。このように八重歯の状態になります。
チャームポイントとしてそのままにしておくのも一つですが、注意しないといけない点があります。
まず、歯磨きがしにくいです。両隣の歯とは綺麗に並んでいないため、ブラシが非常に当たりにくいです。そのため、フロスやタフトブラシなども使い、丁寧にしないと虫歯や歯周病になりやすいです。
もう一つは、咬み合わせの問題があります。前から3つ目の犬歯という歯は、歯の中で一番根の長さが長い歯です。まっすぐ食べ物を噛み砕くのは得意ではないですが、歯ぎしりなどで顎を左右に動かしたときに、犬歯が当たります。その時に奥歯が当たらないようになり、犬歯が奥歯を守ってくれています。
八重歯の人の場合は、顎を左右に動かしたときに、犬歯が当たらず、奥歯が当たることが多いです。奥歯はまっすぐ食べ物を噛み砕くのは得意ですが、横揺れの力に弱く、歯を痛めやすいです。この状態をずっと続けていると、ある時突然奥歯が割れたりして、痛みが出て神経を取ったり、最悪歯を抜くこともあります。
このように前歯と奥歯はお互い助け合って存在しているのです。歯科医師の立場からすれば、八重歯の状態は非常に危険ですので、歯並びを矯正した方が将来のためと思います。
行徳スマイル歯科では矯正の専門医がおります。相談をご希望の方はぜひいらしてください。
高津
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