CR(コンポジットレジン)修復の症例(20代:男性)
CR(コンポジットレジン)を用いて必要最低限の切削で治療した症例
20代の男性です。左上の歯が食事をするとしみて痛いということで来院されました。診査したところ、左上の4番目の歯が虫歯になっていました。上から見ると黒く見え、歯の中で虫歯が広がっていました(写真黄色丸)。白い材料での治療を希望されましたので、今回はコンポジットレジン(プラスチック樹脂)による治療を行うことに決定しました。
【虫歯の特徴と詰め物について】
虫歯の特徴として入り口は小さく見えますが、中で大きく広がっていることがほとんどです。できるだけ健康な歯の部分(緑色)を残して虫歯を取ることで、お口の中で詰め物を自然に詰めることができます。
CR(コンポジットレジン)のメリット
- 健康な歯を削る量が少ない
- 基本的に1回の治療で治療が終わる
- 銀歯と比較して審美性に優れている
- 金属アレルギーの心配がない
CR(コンポジットレジン)のデメリット
- 一般的に経年による変色が生じる
- 欠けたり、割れたりする事がある
- 術者の技術によって治療後の予後に差が生じる
- レジンアレルギーの心配がある
虫歯の切削~CR(コンポジットレジン)修復
虫歯を取るために、入り口を開けました。予想通り、歯の中で虫歯が広がっています(右図黒部)。
虫歯をすべて取り終えました。なるべく健康な歯の表面の部分(右図緑色)を削らず、中で広がる虫歯を取っています。歯の自然の輪郭や、となりの歯との接触をできる限り残すことで、元の歯の形を再現しやすくなります。
お口の中でコンポジットレジン(プラスチック樹脂)を詰めました。1回で済み、また白い材料で治療が完了したので、患者さんに大変喜んでいただけました。食事の時にしみていた症状も無くなったそうです。今後は、他の歯の虫歯治療と歯周病治療で通院いただくことになりました。
年齢 | 20代 男性 |
---|---|
治療期間 | 1日 |
治療回数 | 1回 |
リスク・注意点 | ・時間とともに変色してしまう ・強度は金属やセラミックより弱く、欠けたり割れたりする事がある ・レジンアレルギーの心配がある など |